ゲーミングPCを自作したい人にとって、CPU選びはかなり重要です。
特に現在注目したいのが、AMDの「Ryzen 7 9800X3D」とIntelの「Core Ultra 7 270K Plus」。
どちらもハイエンドクラスのCPUですが、実は得意分野がかなり違います。
今回比較するのは、楽天市場で販売されている以下の2製品です。
- AMD Ryzen 7 9800X3D BOX
- Intel Core Ultra 7 270K Plus
Ryzen 7 9800X3Dはゲーム性能を重視するユーザーから注目されているCPU。一方、Core Ultra 7 270K Plusは24コア・24スレッドという強力なマルチコア構成が特徴です。
「ゲームをするならどっち?」
「動画編集や配信にも使うなら?」
「自作PCならどちらを選ぶべき?」
そんな疑問を、スペックや用途から比較してみます。
Ryzen 7 9800X3DとCore Ultra 7 270K Plusのスペック比較
まずは基本スペックを比較してみましょう。
| 項目 | Ryzen 7 9800X3D | Core Ultra 7 270K Plus |
|---|---|---|
| メーカー | AMD | Intel |
| CPUアーキテクチャ | Zen 5 | Arrow Lake系 |
| コア数 | 8コア | 24コア |
| スレッド数 | 16スレッド | 24スレッド |
| 最大クロック | 最大5.2GHz | 最大5.5GHz |
| L3キャッシュ | 96MB | 36MB |
| L2キャッシュ | 8MB | 40MB |
| TDP/電力 | 120W | 基本125W・最大250W |
| ソケット | AM5 | LGA1851 |
| メモリ | DDR5 | DDR5 |
| 内蔵GPU | Radeon Graphics | Intel Graphics |
| CPUクーラー | 別売 | 別売 |
Ryzen 7 9800X3Dは8コア16スレッドながら、96MBのL3キャッシュを搭載しているのが最大の特徴です。
AMD公式によると、2世代目の3D V-Cacheを採用しており、ゲームでの低レイテンシーを狙った設計になっています。
一方、Core Ultra 7 270K Plusは8基のP-coreと16基のE-coreを組み合わせた合計24コア・24スレッド構成。最大5.5GHzで動作し、L2キャッシュ40MB、L3キャッシュ36MBを搭載しています。
ゲーム性能を重視するならRyzen 7 9800X3D
今回の2製品で、特にゲームを重視するなら候補にしたいのがRyzen 7 9800X3Dです。
理由はやはり「3D V-Cache」。
CPU内部の大容量キャッシュによってゲーム処理で必要なデータへ高速にアクセスしやすく、フレームレートを重視するゲーミングPCと相性の良い設計です。
AMD公式でもRyzen 7 9800X3Dをゲーミング向けCPUとしてアピールしており、96MBのL3キャッシュを搭載しています。
特に、
- FPSゲーム
- オンラインゲーム
- 高リフレッシュレート環境
- ゲーミングモニターを活用したい
- RTX 5070/5070 Ti以上のGPUと組み合わせたい
といった用途では、CPUのゲーム性能を重視する価値があります。
「とにかくゲームで高いフレームレートを狙いたい」という人なら、9800X3Dはかなり魅力的な選択肢です。
マルチコア性能ならCore Ultra 7 270K Plusが魅力
一方、Core Ultra 7 270K Plusの強みは、なんといっても24コア・24スレッド。
8個のP-coreと16個のE-coreを搭載しているため、複数の処理を同時に行う用途に向いています。
例えば、
- 動画編集
- 画像編集
- 3Dレンダリング
- 動画エンコード
- 配信
- 大量のファイル処理
- 複数アプリを同時に使用
といった作業では、24コアという構成が大きな魅力になります。
もちろんゲームも十分狙えるCPUですが、「ゲームだけでなく仕事やクリエイティブ用途にも使いたい」という人にはCore Ultra 7 270K Plusが面白い存在です。
クロック周波数はCore Ultra 7 270K Plusが上
最大クロックを見ると、
Ryzen 7 9800X3D:最大5.2GHz
Core Ultra 7 270K Plus:最大5.5GHz
となっています。
単純な数字だけを見るとCore Ultra 7 270K Plusのほうが高速です。
ただし、CPUの性能はクロック周波数だけで決まるわけではありません。
特にRyzen 7 9800X3Dは大容量3D V-Cacheを搭載しているため、ゲーム用途ではキャッシュ容量を含めて考える必要があります。
そのため「5.5GHzだから270K Plusのほうがゲームで必ず速い」と考えるのは早計です。
キャッシュ容量ではRyzen 7 9800X3Dが圧倒的
キャッシュ容量は両CPUでかなり違います。
Ryzen 7 9800X3DはL3キャッシュ96MB。
Core Ultra 7 270K PlusはL3キャッシュ36MBです。
この大容量L3キャッシュこそ、9800X3Dの大きな個性。
ゲーム用途ではCPUとメモリ間のデータアクセスが性能に影響する場面があるため、3D V-Cacheを搭載した9800X3DはゲーミングCPUとして非常に魅力があります。
消費電力・冷却面もチェック
自作PCで忘れてはいけないのがCPUクーラーです。
どちらもCPUクーラーは別売なので、別途用意する必要があります。楽天市場の商品ページでも両モデルともCPUクーラー別売と案内されています。
Ryzen 7 9800X3Dは120WのTDP。
一方、Core Ultra 7 270K Plusは基本125W、最大ターボパワー250Wとなっています。
そのため、270K Plusを高負荷で使うなら、CPUクーラーやケースのエアフローまでしっかり考えたいところです。
「CPUを買えば終わり」ではなく、マザーボード・メモリ・CPUクーラー・電源まで含めてPC全体を構成するのがポイントです。
マザーボード選びにも注意
この2つはCPUソケットが違います。
Ryzen 7 9800X3DはAM5。
Core Ultra 7 270K PlusはLGA1851です。
つまり、同じマザーボードを使い回すことはできません。
9800X3DならAM5対応マザーボード、270K PlusならLGA1851対応マザーボードが必要です。
Intel側では800シリーズのチップセットが対応し、Intel公式ではZ890やB860などの対応チップセットが案内されています。
CPU価格だけで比較するのではなく、「CPU+マザーボード+メモリ+冷却」のトータル予算で考えるのがおすすめです。
内蔵グラフィックスも搭載
どちらも内蔵グラフィックスを搭載しています。
Ryzen 7 9800X3DにはAMD Radeon Graphicsが搭載され、Core Ultra 7 270K PlusにはIntel Graphicsが搭載されています。
ただし、ゲーム用途でこのクラスのCPUを選ぶなら、基本的には別途グラフィックボードを組み合わせたいところ。
RTX 50シリーズなどの高性能GPUを組み合わせれば、CPUの性能をより活かしたゲーミングPCを構築できます。
Ryzen 7 9800X3Dがおすすめな人
次のような人ならRyzen 7 9800X3Dがおすすめです。
とにかくゲーム性能を重視したい
FPSやオンラインゲームなどで高いフレームレートを狙いたいなら、3D V-Cacheを搭載した9800X3Dは非常に魅力的です。
ゲーミングPCをメインに使う
PCの主な用途がゲームなら、8コア16スレッドでも十分強力。
ゲーム以外の重い処理を大量に行わないのであれば、コア数の多さよりゲーム性能を優先する考え方もできます。
高性能GPUと組み合わせたい
RTX 5070 TiやRTX 5080、さらに上位GPUなどを組み合わせて高リフレッシュレート環境を構築したい人にも注目したいCPUです。

Core Ultra 7 270K Plusがおすすめな人
一方、Core Ultra 7 270K Plusはこんな人に向いています。
ゲーム以外の作業も重視したい
動画編集やエンコード、レンダリングなど、CPUコアを多く使う作業を頻繁に行うなら24コア構成は大きな魅力です。
配信しながらゲームをしたい
ゲームだけでなく、配信ソフトや録画ソフト、ブラウザなど複数のアプリを同時に動かしたい人にも向いています。
マルチタスク性能を重視したい
「ゲームをしながら動画をエンコードする」「大量のデータを処理しながら別の作業をする」など、CPUに複数の仕事をさせたい人には270K Plusが魅力的です。

結局どっちを買うべき?
今回の比較を簡単にまとめると、
ゲーム重視ならRyzen 7 9800X3D。
ゲーム+クリエイティブ作業ならCore Ultra 7 270K Plus。
という選び方が分かりやすいでしょう。
Ryzen 7 9800X3Dは8コア16スレッドという構成ながら、96MBのL3キャッシュと3D V-Cacheを武器にしたCPU。
一方、Core Ultra 7 270K Plusは24コア24スレッド、最大5.5GHzという強力な構成で、ゲームだけでなくマルチスレッド処理にも対応しやすいCPUです。
つまり、
| 目的 | おすすめ |
| PCゲーム中心 | Ryzen 7 9800X3D |
| FPS・高fps重視 | Ryzen 7 9800X3D |
| ゲーミングPC | Ryzen 7 9800X3D |
| 動画編集 | Core Ultra 7 270K Plus |
| エンコード | Core Ultra 7 270K Plus |
| マルチタスク | Core Ultra 7 270K Plus |
| ゲーム+仕事 | Core Ultra 7 270K Plus |
| ゲーム性能を最優先 | Ryzen 7 9800X3D |
というイメージです。
まとめ
AMD Ryzen 7 9800X3DとIntel Core Ultra 7 270K Plusは、どちらも高性能なデスクトップCPUですが、方向性はかなり異なります。
Ryzen 7 9800X3Dは「ゲーム特化型の強さ」が魅力。
96MBのL3キャッシュと3D V-Cacheを搭載し、ゲーミングPCを組みたいユーザーにとって非常に魅力的な選択肢です。
Core Ultra 7 270K Plusは「24コアを活かした総合力」が魅力。
8 P-core+16 E-coreの24コア24スレッド、最大5.5GHzというスペックを持ち、ゲーム以外の重い処理まで幅広くこなしたい人に向いています。
そのため、単純に「どちらが上」と決めるよりも、自分のPCの使い方に合うCPUを選ぶことが重要です。
ゲームがメインならRyzen 7 9800X3D。
ゲームも仕事もクリエイティブ作業もこなしたいならCore Ultra 7 270K Plus。
この基準で選ぶと、自分に合ったCPUを見つけやすくなります。
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